棚から1枚

最近買ったCD

ぼくはどんなものに対しても蒐集癖がある。

今は少しお休みしているけど、ギターも1本では飽きたらず、気が付けば多いときで

6本くらいあったし、CDはカミさんのものも含めると1300枚を越える。

そして購入したほぼ全てをエクセルで管理している。とりあえず、データベースに

入れていないCDは棚に入れないので、買ったままのものはパソコン・デスクの

上にあるという訳だけど、見てみると嗜好というか、節操というものがない。

①「ザ・ベスト・オブ・グレン=ミラー」(オリジナル・グレン=ミラー楽団)

②「ザ・パリ・コンサート エディション1」(ビル=エヴァンス)

③「ザ・パリ・コンサート エディション2」(ビル=エヴァンス)

④「モーツァルト ディヴェルティメント集」(ヘルベルト=ブロムシュテット指揮)

⑤「チャイコフスキー ピアノ協奏曲 第1番 /ラフマニノフ ピアノ協奏曲 第2番」

 (ピアノ…ウラディミール=アシュケナージ)

①は、前にもアップした通り。カミさんがレンタルした「グレン=ミラー物語」を見たのが

きっかけで購入。

②、③はジャズの入門書に薦められるままに。

④は同僚に薦められて買ったが、聴いてみると結構良い。

⑤は「題名のない音楽会」を見ていて、突然思い立って購入。

ところで、最近は「題名のない音楽会」を楽しく見られるようになったり、以前は見向き

もしなかったクラシックに、少しずつ傾斜しつつあるのが、自分でもよく分かる。それが

自分のどんな心境の変化によるものなのかは分からないけど、少なくとも聴いていて

退屈には思わなくなった。どころか、とても心地よい。

今まで聴かず嫌いだったクラシックも、少しかじってみるかな。

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「メロディーズ・オブ・ラヴ」 ジョー=サンプル

昨日は朝から雨降りだったが、梅雨とは違ってあんまり湿気を感じず

不思議にさわやかだった。

カメラを提げてうろつくでもなく、ギターに手を伸ばすでもなく一日が過ぎていく。

雨の休日をのんびりと過ごしたい時、ジョー=サンプルの「虹の楽園」がしっくりとくる。

このアルバムと出会ったのは、学生時代。

フュージョン好きの後輩から借りたのだが、一聴して夢中になった。

全編「リリカル」な演奏が充溢しているこのアルバムのおかげで、

それまでウェスト・コースト・サウンド一辺倒だったぼくの音楽の幅が広がった。

この後、クロスオーバー・イレブンを、毎夜夢中になって聴いたのは言うまでもない(笑)

虹の楽園 Music 虹の楽園

アーティスト:ジョー・サンプル
販売元:ユニバーサルクラシック
発売日:2003/04/23
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「オールド・ファッションド・ラヴ・ソング」 ポール=ウィリアムス

時々「どこでこんな曲を覚えたのだろう?」と思うことがある。

たとえば、スリー・ドッグ・ナイトの「オールド・ファッションド・ラヴ・ソング」がそうだ。

確かに4つ上の姉の影響で、同級生に比べれば洋楽に目覚めたのは早い方だった

とは思うが、スリー・ドッグ・ナイトなんてメンバーが何人かさえ未だに知らないし(^^;

他に知ってるヒット曲はせいぜい「ジョイ・トゥ・ザ・ワールド」くらいで、ある時期に集中

して聴いた覚えもない。なのに「オールド・ファッションド・ラヴ・ソング」を聴くと、妙に

懐かしい気持ちになるし、子どもの頃に何度も聴いていたような錯覚に陥る。

カーペンターズの「二人のプレリュード」もそうだ。カーペンターズと言えば、その頃

田舎の小僧の耳に届いていたのは「ジャンバラヤ」や「シング」「イエスタデイ・ワンス

・モア」くらい。そうそう、二人が来日して、どこぞの少年少女合唱団と「シング」を歌う

テレビを見て「だっせー」と毒づいていたっけ。そんなひねくれもんが、まさか30年

近く経って、彼らのベスト盤に収められた「二人のプレリュード」を車で聴きながら

しんみりするとは思いもせなんだ(笑)

さて、この二曲に共通するものは何か?どちらも作ったのは神経質そうな小太りの

アメリカ人ということだ。嘘だと思うなら、アルバムジャケット↓をじっくり見ると良い。

オールド・ファッションド・ラヴ・ソング Music オールド・ファッションド・ラヴ・ソング

アーティスト:ポール・ウィリアムス
販売元:ユニバーサルインターナショナル
発売日:1995/08/02
Amazon.co.jpで詳細を確認する

ね。どこにもいそうな普通の神経質そうな青年がレストランで佇んでるでしょ。

「オールド・ファッションド・ラヴ・ソング」はスリー・ドッグ・ナイトのそれより、更に

ノスタルジックなアレンジをバックに、彼のつぶやくような繊細なボーカルが聞こえて

くる。「二人のプレリュード」はどこにでもいる二人のドラマを、まるでモノクロ写真を

丁寧に現像するように描いていく。

ジャケットからして地味なんだが、聴いてみると、実に滋味深いサウンド。

1971年の発売らしいが、このアルバムやジェームス=テイラーの当時のアルバムを

手にする度に思うことがある。

あと10年早く産まれて、同時代にこれらのサウンドを堪能したかった。

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「パートナーズ・イン・クライム」ルパート=ホルムズ

春になると、毎年必ず聴きたくなるアルバムが何枚かあって、これは定盤。

なんと言っても「エスケイプ」のきらめくようなギターの刻みと、

空へ抜けていくようなキーボード、そして憂いを秘めたルパートのヴォーカルが

お気に入り。

「ヒム」のちょっと切なくダルなベースと、ハミングにも涙。

この2曲を聴いただけで、学生時代の安アパートのサッシから降り注いでいた

春の陽射しを思い出す。

付け足しだけど、これを聴くなら晴れた日曜日の午前10時くらいに、

窓を開け放して、できればちょっとだけボリュームを上げて聴いて欲しいな。

Music パートナーズ・イン・クライム

アーティスト:ルパート・ホルムズ
販売元:ユニバーサルインターナショナル
発売日:1992/12/16
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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「すかんぴん」 鈴木慶一

ぼくには、この1曲が聴きたくて、という気持ちで買ったアルバムが結構多い。

せっかく一枚買うんだから、アルバム全体を聴かなきゃ、とも思うのだが、

1曲買いで手に入れたアルバムは、往々にして全体を聴くことが少ない。

と言うか、ほとんどない。

ならシングルを買えば、とも思うのだが、生憎ぼくが聴きたいアーティストの、

あのアルバムの1曲!がシングルで売られていることは少ないし、

ネット配信を利用する気も今のところ無い。

そんなことすれば、間違いなく、聴かず沼に引きずり込まれること必至だ(笑)

今でさえ、1回しか回したことがないアルバムが100枚単位であるのだから。

さて、今回、不幸にして1曲買いの憂き目に遭ったアルバムから1枚、というか1曲。

「すかんぴん」が収められたアルバム「火の玉ボーイ」は、名義こそ「鈴木慶一」だが、

演奏は紛う事なきムーンライダースのそれである。

最初に聴いたのはFMだったっけか。20年前の冬、深夜放送を何気なく流していたら、

何とも美しいメロディとせつなげなボーカルが耳に届いた。

耳を傾けていると、戦前のニューヨークかどこかを舞台にした芝居を見ているよう。

切なさと、はかなさと、美しさが、夜空一杯に広がっていく。

そんな夢のようなひとときを運んでくれる曲だ。

火の玉ボーイ 火の玉ボーイ

アーティスト:鈴木慶一とムーンライダーズ
販売元:ワーナーミュージック・ジャパン
発売日:2001/12/12
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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「氷の世界」 井上陽水

前に「帰れない二人」をアップしたことがあるけど、今回はアルバムをピックアップ。

何で今時分季節のずれる頃に取り上げるのか?とお考えのああた。

そいつはアルバムタイトルに騙されてますぜ(笑)

確かにタイトルチューンや「小春おばさん」の歌詞の端々に「冬の寒さ」は感じるけど、

一枚を通して聞いてみると、アルバム全体のイメージは冬から春への移り変り、

そう、まさに今の季節感がそこここに漂っているんです。

「桜三月散歩道」はタイトルからして、そのものズバリだし、

「帰れない二人」の出だし「思ったよりも夜露は冷たく」のフレーズからも

春まだ浅いある日、を思い起こさせるものがある。そういう風に聴き込んでいくと、

「あかずの踏切り」に吹く風も決して真冬の冷たさは感じさせないはず。

それはさておき。

このアルバムは、言うまでもなく井上陽水の初期の名盤ですが、「心もよう」にばかり

注目が集まって、他の曲にスポットがあたることが少ないと思います。

でもね。

1曲めの「あかずの踏切り」~「はじまり」~「帰れない二人」の緩急自在のメドレーは、

もっと評価されても良いのではないかと思うのです。

今聴けば、確かにアコースティック・ギターの音の処理が気にはなりますが、

「帰れない二人」の2台のギターアレンジや、ピアノの入りはやはり素晴らしいと思うし、

前のアルバム「もどり道」では陰々滅々としたアレンジで救いのない印象だった(笑)

「あかずの踏切り」が新しい命を吹き込まれているのも面白い、と思うのだけど。

もっと言えば、タイトルチューンは圧倒的な冬の存在感を感じさせる名曲だとも思います。

今年は暖冬で冬らしさを感じなかったとお嘆きのあなた(笑)。

そんなあなたにお薦めの一枚です。

氷の世界 Music 氷の世界

アーティスト:井上陽水
販売元:ユニバーサルJ
発売日:2006/10/04
Amazon.co.jpで詳細を確認する

※ちなみに「あかずの踏切り」陰々滅々アレンジにチャレンジしたい方はこちら↓(笑)

陽水ライヴ もどり道 陽水ライヴ もどり道

アーティスト:井上陽水
販売元:ユニバーサルJ
発売日:2006/10/04
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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「オン・ザ・ボーダー」 イーグルス

昨夜も「華麗なる一族」を見てましたが、すんごいことになってますねい。

これぞ骨肉の争い!と言わんばかりに、次から次へと近親憎悪のてんこ盛り。

そんなドロドロなドラマの中で、父親の愛情に飢えた鉄平さんの心象をイメージして

流れるのは、イーグルスの「ならず者」。

収録されている同タイトルのアルバムは、まさしく初期のイーグルスの一つの完成を

感じさせる内容で、土臭さの残るコンセプト・アルバムで、カントリー・ロックの匂いを

ぷんぷん漂わせる好盤には違いない。しかし、ウェスト・コースト・サウンドになじみの

ない方が、ドラマだけ見て、アルバム全体があんなドラマティックな曲ばかりと思って

うっかり買っちゃうと、がっかりすることは容易に想像できます。

※↓要注意のアルバム(笑)

ならず者 ならず者

アーティスト:イーグルス
販売元:ワーナーミュージック・ジャパン
発売日:2005/12/21
Amazon.co.jpで詳細を確認する

ドン=ヘンリーの哀愁漂うヴォーカルに惹かれたのなら、安直だけどベスト盤が

無難です。amazonで調べると、現在、2枚のベスト盤が販売されていますが、

「ホテル・カリフォルニア」や「呪われた夜」も聴きたい方には、バンド活動中に

出された「ベスト・オブ・イーグルス」よりも、解散後に出された「ヴェリー・ベスト・

オブ・イーグルス」が、お薦めです。

閑話休題。さて、へそ曲がりのたぬきちが、今回うっかり棚から取り出したのは

「ならず者」ではなく、その次に彼らが発表した「オン・ザ・ボーダー」であります。

イーグルスは、新メンバーが加入する毎に、どんどんサウンドが変化していくので

それを追いかけながらアルバムを聴くのも面白いバンドなのですが、このアルバム

では、2枚後に出される「ホテル・カリフォルニア」で「納豆ギター」を披露する

ドン=フェルダーさんが加入しています。帯には「よりロック色を強めた」と書いて

ますが、よりソウルフルになったドン=ヘンリーのヴォーカルが、次のアルバム

「呪われた夜」への布石のようなサウンドとともに耳に染みついてきます。

この後、「呪われた夜」→「ホテル・カリフォルニア」→「ロング・ラン」と続くサウンドの

空気感が、例えばタイトル・チューンの「オン・ザ・ボーダー」に見え隠れすると

言ったら言い過ぎでしょうか?

代表曲は一般的には「我が愛の至上」ということになってますけど、あえてこの曲

を外し、トム=ウェイツ作の「懐かしき’55」をお薦めします。

車を走らせながらこの曲を流すと、一日の疲れた気分を押し流し、

前向きな気持ちにしてくれますよ。

オン・ザ・ボーダー オン・ザ・ボーダー

アーティスト:イーグルス
販売元:ワーナーミュージック・ジャパン
発売日:2005/12/21
Amazon.co.jpで詳細を確認する

※紙ジャケ使用のものもありましたが、音を聞くことだけが目的なら、お値段が300円

お得なこちらをお薦めします(^^)/

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「ベスト・オブ・グレン・ミラー」 グレンミラー楽団

音楽ネタと言えば、URC系のミュージシャンばかり、とお思いのああた。

ぼくは元来「雑食主義」なのですよ。>主義と言うほどたいしたもんでもない(笑)

それはさておき。

ぼくは大学2年の頃に「ニュー・グレン=ミラー楽団」のベスト盤LPを買ったことがある。

当時の友人と聴いては「とろけるようなサウンドじゃのぉ…」とため息をもらしたものだ。

先日カミさんが借りてきた「グレン=ミラー物語」を見ていて、グレン=ミラー自身が

指揮したベスト盤が欲しくなり、amazonで買った。

それを車の中で聴きながら、疑問が一つ生まれた。

意識的に音楽を聴き始めた中学時代から現在まで、ビッグ・バンドに親しむ機会

なんてなかったのに、一体どこからぼくの音楽遍歴(と言うほどたいそうではない)

に入り込んできたのか?ということだ。

で、一生懸命考えてみた。

う~ん、う~ん、う~ん…。

やっとのことで思い出したことがある。

ぼくがホントに小さい頃にウトウトしながら聴いた夜の歌謡番組のバックはたいてい

ビッグ・バンドだったことや、小学生の頃、夕方の時代劇番組の合間に流れる

地元商店街のスポットCM曲がちょっと小粋な曲だったことなどだ。

それらの曲は、ふだん意識の底で流れているが、何かの拍子にぼくの記憶の蓋が開き

ぼくをノスタルジックな気分に誘うのだ。

どおりで、学生時代にとろけてたはずだ(笑)

しかし、こんな調子で、記憶の蓋がぽこぽこ開いてもらってはたまらんなぁ。

グレン=ミラーだったから良かったものの、種種雑多な音楽を聴いてきてるから

突然、村田秀雄や北島三郎にはまったりしたら、カミさんもさぞ驚くだろうし(笑)

ベスト・オブ・グレン・ミラー ベスト・オブ・グレン・ミラー

アーティスト:グレン・ミラー楽団
販売元:BMG JAPAN
発売日:2002/10/23
Amazon.co.jpで詳細を確認する

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「ふなのような女」 TITI松村

そうだった、そうだった。これは「音楽三昧」だった(笑)

このことを忘れないために?これから時々「棚から1枚」というタイトルで、

週に最低1回音楽ネタをアップすることを誓います(うそ)

言うまでもなく、山下達郎さんのFM番組「サンデイ・ソング・ブック」の名物コーナー

「棚からひとつかみ」のパクリです。キッパリ

これとは別に「音楽」というジャンルを立ててますが、今後CDレビューは自分ちの

CD棚にあるCDを「目をつぶって」1枚選んで、ぐずぐず書き散らかすのが「棚から~」

と思っていただければ良いのではないかと。ですから当然「1曲しか聴いたことがない」

だの、「1周しか回した覚えがない」だのといったアルバムが出るのは必定です(^^;

言い訳はこれくらいにして…。

最初の一枚は、TITI松村さんの「ふなのような女※1」。

リラックス言うより、力が抜けそうなタイトルですな。

アコースティック・ギター・デュオ「ゴンチチ」として知られる松村さんですが、

1977年に松村正秀として、今も続く春一番コンサートに出演していました。

このことを最初に知ったのは、たぶん、niftyの7番会議室だったと思います。

あのゴンチチの松村さんがフォーキーとしてどんな曲を歌っているのか知りたくて

購入したのでした。

それまで伴奏楽器としてのギターはお約束のコードを3フィンガーなり、アルペジオなりで

弾くものと思い込んでいたぼくにとって、「坂道」の演奏はかなり衝撃で、すぐさま耳コピを

始めたのでした。(今でも通して弾けるかは…不安)

さて、そうなると、初出の音源が聴きたくなるのが人情というもの。

しかし、このアルバムを手に入れた96年当時、春一番ライヴはCD化されておらず、

風太さんやミュージシャンがCD化してくれるのを待ち続けるしかありませんでした。

そして98年に春一番のオムニバス盤「五月の風に出会ったら※2」が発売されました。

さっそく聴いてみると、今にも1弦を切りそうな荒っぽいギターを弾きながら、

たくさんの観客を前に巻き舌でケンカを売るように歌う姿が目に浮かびました。

若々しいというか、ピリピリとした緊張感が伝わってきます。

それに比べると、「ふなのような女」での演奏は、とてもリラックスしたムードで丁寧に

弾きこまれているので、かえって物足りなさを感じたりもしますが、どっちが良いかは

好みの問題ですね。

※1、2ともamazonで「ユーズド商品」として販売はされているようです。

1は安い方が1500円そこそこ、高い方で5000円。

2は13000円。って、おい!(笑)この価格は、法外じゃねぇかい?

コレクション目的で「保存」する(=持ってるだけで聴きはしない)ようなタチの

アルバムではないと思うんだけどなぁ…。

こうゆうことを嫌うミュージシャンたちが大勢いることを知っててやってるんだろうけど。

ちなみに、ぼくはレンタルCDショップの袋に入れて、元のCDケースは捨てちゃって

ますから、売ろうにも売れませんが(笑)

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